作者の紹介


名称:工房 釜神

住所:宮城県宮城郡松島町高城字町118番地

年齢:1954年生

出身:宮城県







サラリーマンで写真を趣味としていました。ある日、撮影に行った先で【お面】で製作された釜神様を知ったのがきっかけでした。昔の人が作ったんだろうなあと思っていました。しかしよくよく調べると今でも【お面】の釜神様の製作者がいる事が分かりました。それが師匠の大場國夫先生でした。後日、先生には失礼ですがどんなものを作っているんだろうと興味半分で先生の工房にお邪魔しました。先生は釜神様の歴史、云われ、製作の過程などを熱心に説明されながら作品を紹介して下さいました。その作品全部の表情は凄みの効いた何とも迫力のあるものでした。圧倒されました。ついでに釜神様の写真を撮影させてもらうつもりで、カメラを持って行ったのですが写真を撮る事さえ忘れて先生の釜神の世界に没頭してしまいました。高齢なので人に教えるのが苦痛だ、もう弟子は取らないというのを無理に御願いして弟子入りをしたのがこの世界に踏み込んだきっかけになりました。消えつつあるこの伝統文化を先生は30年間も守り続けて来ました。私自身も先生から受け継いだ技術・技を守り続けたい。そしてやがては先生と同じ様に後世に残して行く、伝えて行く事が先生に対する恩返しであると思います。
人の手で伐採され、あるいは自然の摂理によって倒れたままの倒木。これらの木が何らかの縁で私の作業台に運ばれて来た時、いつも思う事は、「こんな凹凸の木で、こんな曲がった木で、こんな腐れかけた木で、こんな節だらけの木で本当に作れるんだろうか?」という事です。しかし、木取りをし、形を整えて木と格闘して行くうちにこれらの木はだんだん素直になって来るような気がしてきます。私が木を選ぶのではなく、木の方から勝手に私の作業台に乗っかってきて「さあ俺を彫れ!但し、失敗したらただではすまんぞ!!」と主張している気配が感じます。


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